自業自得day
朝7時目覚める
前日から米びつの中に埋もれさせていた、スマホとSIMカードを取り出す
海にダイブさせて家帰ってからドライヤーで乾かして、米びつに入れておくと復活するという話をいつか誰かから聞いたのを思い出し、入れておいた
そんな一縷の望みはあっけなく水泡と化した
わかっちゃいたけどそんなウマイこといくかと思っちゃいたけど
いざ電源押してもうんともすんとも言わないとやっぱりズーーンとなる。
ところが奇跡
アパートのお隣さんに事情を説明して借りた予備スマホが、SIMカードを認識したのだ。はやる、すぐに確かめたい気持ちを抑え、完全に乾かそうと翌朝まで我慢したのがきっと功を奏したのだろう。
SIMさえ生きていれば電話番号は変わらずに使えるし、あとはスマホ本体だけ手に入れればそれで解決だ。そう思いながら、荷物を車の中に積み始める。
そう今日は引っ越しの日
朝イチでトイレの汲み取り業者の対応
引越し先までの自分の車で荷物の運搬 2往復(片道30分)
15時に市役所の人が来て最終チェックと鍵の返却
(市の運営する移住者向けの短期滞在住宅というアパートに住んでいた)
おそらく17時までに新居の壁にあるだろうメーターの番号を見ながら電力会社に電話
この段取りでいく予定だった
まぁ余裕でこなせるだろうと高を括っていたところに
スマホを購入
というミッションが追加された。
頭をフル稼働させながら、今日の自分の行動をシミュレートしていた。
出鼻をくじかれる
汲み取り業者が来ない
時刻は10時半
「お世話になります。朝の手筈でしたがまだいらっしゃらず、急用があるので不在にします。依頼のほうお願いします。なおケータイが壊れたため連絡できません。支払いなどなにかあればメモを残してください。よろしくお願いします。」
しょっぱな予定変更を余儀なくされ、こんなようなメモ書きを残してDocomoショップに向かった。新品のiPhoneを買うかAndroidを買うか、いずれにしろ対応は予約でいっぱいのため12時半に再訪してからという事になり店を出る。SIMの動作確認だけさせてもらったが、なんとかSIMは生きているようで、胸をなでおろした。
店を出る前に、展示されてるスマホでgoogle mapを開きauショップの場所を確認し、向かうもイマイチどのスマホも購買意欲が駆られない。10万前後の買い物をポンッとする気力が沸かない。というか、SIMはahamoを使ってるからそもそもauはダメなのか? 事情を理解してくれた親切な店員さんが、ゲオに中古品が売ってるという情報を聞き、mapを確認し向かった。
あるある
iphoneは6から13まで
Androidも色々ある
本当は水没したものと同じGoogleのpixelがよかった。1台だけあったけどキャリアはsoftbankでahamoは使えない。別のAndroidかiPhoneへの鞍替えが迫られた。
幸い、お隣さんに借りたスマホがある。ahamoは対応していないがゲオのwifiに繋げばネットは使える。時刻は11時半過ぎ。時間はまだあるのでどれを買うのが今の自分にベストか吟味しながら
ここで何かしらを買うのが正解だ
と感じた
(思っくそ安いのをとりあえず買うか。いやそれは安物買いの銭失いか。ハイエンドの中古はどうだろうか。いや10万近くの出費は痛すぎる。そうするなら新品買ったほうがいいだろう。やっぱDocomoショップで買うか。いやpixelの取り扱いないって言われたな。他のAndroidにするくらいならiPhoneにするか。iPhone10ってどうなんだろう。写真や動画のデータどう保存してんだろうか。こまめにバックアップとかしないだろうしGoogle photoの無制限アップロードはやっぱ捨てがたい…っつーかネットで買うとかは…いや日にちかかるな。いやAmazonだとすぐ注文すれば明日届くやつあるぞ。どうする…)
意を決してiPhone 10をカウンターに持っていく。店員さんのバッテリー体力が80%ぐらいに減ってるという説明を聞いて買うのをやめ、店を出て新居に向かった。1往復目をそろそろ済ませないとヤバい。晴れていたのにスコールのような土砂降りになっており、窓を開けて停車していたからドア付近が濡れていて実に不快だった。途中でDocomoショップの12時半の予約を取り消す。
1往復目の荷物を玄関入ったとこに乱雑に置き、外壁に付けてあるメーターボックスの写真を借りたスマホで撮ってから、来た道を戻った。運転しながら車内の充電ケーブルに水没pixelを刺してみる。なんとも往生際が悪い。
一度アパートに戻ると請求書と自分で記したメモ書きの余白に、汲み取り業者のメモが加えられていた。事務所にて支払うか、連絡すればお金を取りに伺う、と書いてある。連絡する手段はないって言ってるじゃんか。
アパートから徒歩3分のところにあるホテルに向かった。快適なWifiがあるそこで、自分のパソコンからAmazonでスマホを注文するためだった。お隣さんから借りたスマホだと本人確認を求められてしまいログインできなかった。
しかしログインした事ある自分のパソコンでさえも、Tel番号による本人確認を求められてしまった。もうこうなったらと、顔なじみのフロントスタッフに助けを求める。しかしahamoに対応しているスマホがその場になく刻々を時間だけが過ぎ14時半になろうとしていた。
google mapで汲み取り業者の住所を検索し、頭で覚えてからそこへ行き支払いを済ませた。アパートに戻って2往復目の残りの荷物を全部車に積み終わったと同時にピンポンが鳴った。
鍵を返却し退去を済ませ、15時過ぎ。もう一度先程のホテルに行く。
複数の人に助けを乞い、最終的にAmazonアカウントを借りて代理で注文してもらおうとしたが、そうこうしているうちに商品お届け予定日が2日後になってしまった。
再びゲオに行く。
今日のみならず翌日も連絡手段なしは一番マズイのでやっぱりもうここで買うしかない。選んだのは2万円のGalaxyのSIMフリー端末だった。
購入やスマホの設定を終え、店のカウンターで買いたてのスマホを充電させてもらいながら、九州電力に電話。15分くらい待ってようやくオペレーターにつながり、新居の電気開通の手続きを終え電話を切った時、丁度17時を回っていた。
ロクに昼飯も食えず、コンビニに寄りながら残りの荷物を運び終える
玄関を開けてびっくりした
1往復目に運んだ荷物たちが色々無い。どうやら真裏に住む大家さんが好意で勝手に家に入って荷物をそれぞれの該当部屋に運んでくれたらしい。
そこに文句を出力するキャパがもう足りなかったようで、畳にへたりこんだ
どうにかすべてのタスクを時間ギリギリで完了させることができたが、はたしてここまで突き詰める必要があったのかと疑問が残る
いつだってそうだ
基本的にはケチで、(その根本は世界一周で培ったってのがあるのかな)いつだって必要最小限の出費に抑えたくてそこに時間を費やしてる。だから掛ける時間と労力を考えたら損してる気がしなくもない。いやでもお金を掛けて時間を得たとしても、その生まれた時間にただ楽をするだけだったら、と考えることもできるからなぁ。まぁ自分がやりたいようにやりきって後悔なく満足してるからいいんだけどね。誰かを巻き込んでしまった時はケンカになったり迷惑をかけた事があったなぁ。これが貧乏性とやらだなぁ。
その後すぐ、ネットで望んでたスマホを買い、ゲオで買ったGalaxyはメルカリとかに売りに出した
長い長い1日が終わり
長いようであっという間な夏が始まる