43ヶ国目 ラオス~地球散歩~
雨が降り息が白くなるベトナム、ハノイから逃げるように、31日の夜、ラオスに滑り込み入国
カウントダウン数時間前に、りなと再会する
エチオピアで出会ったこの子、年末年始の休暇でミャンマーを訪れ、ミャンマー年越し洗礼パンチを浴び続け意気消沈するも、もうラオス来ちゃえっつってラオス来ちゃうツワモノ。
小さな会場のステージの生ライブを横目に、炭火で炙られたスルメでビールをちびちび
控えめなスクリーンに映し出される10カウントダウンにおれらは目を見合わせた
2人のiPhoneの時刻は23:56
あれ?
これまた控えめな花火がどんどーーん
ハッピーニューイヤー!
ま、いいか
そんなワカチコワカチコな年越し
ラオスってのはさー本当聞いてた通りで
自然豊かでメシも旨くて人ものんびーりしてて
いいとこだねー
このルアンパバーンて街、しっかり観光地化されてオシャレーなカフェとかレストランがたくさんあって。ちょっと郊外に目を向ければどこもかしこも民家でホームパーティー。昼からビールやら飲んでカラオケ大会は正月だからなのかいつもの事なのか。
のほほんのほほん楽しかったなー
2人でいるっていいね。特にメシはいろーんなの手当たり次第試していける。
好きな具材をカゴに集めてそれで鍋にしてくれるやーつ。これが一番感動したな
りなが日本に戻ってガタガタぼっこぼこの山道を7時間かけ到着したバンビエン。
太陽ー!晴れー!30℃ー!
これだよこれこれこれー!待ってましたー!
タムチャン&ネイチャンの天真爛漫コンビと自転車で川へ滝へ洞窟へ
気持ちいいーー
アメリカンと
洞窟にある祠でおみくじを引いてみる
宿の人に聞いてみたら、拙い英語でひとこと
「good」
なんだか良さそうだ
田舎道に学校発見、敷地内で飲み物飲めそうな一角があったので入ってみる
3人でヤシの実を飲んでると、おばちゃん達が「まー食いねぇ!」と言わんばかりに(たぶん言った)おいしさ満点のヌードルを食べさせてくれた
しかも何回もおかわりさせてもらって
これ絶対子どもらに作ってたんでしょーよなんなのおばちゃん最強?優しすぎだよ
あーなにかの間違いで学生時代にラオス語マスターしてあったらよかったのに
去り際に校門から出ようとしたら教室からたくさん子どもたちが興味半分不安半分の顔でこっちを見てきた
手を振り終えてもじーっと様子を伺う子たち
わんばく系男子がじりじり距離を詰めようとしてきてる
先にシビレを切らしたのはこっち
子どもたちに向かって走り出す
叫びながら逃げる元気ハツラツ育ち盛り
そっからはもうお祭り騒ぎ
味をしめて何度もハイタッチを繰り返すお調子者
握手ダマシを仕掛けてくるわんぱく小僧
それを見ながらもじもじしてる女の子
輪の外にいる俯きがきな少年
こちらに興味なさそうにぼーっとしてる小太り
みんなでっかくなれい!
タムチャンが一足先に去ったその日の夜、ギターを背負ったネイチャンと街歩き
川だって滝だって山奥でのキャンプだってほぼ裸で楽しめちゃう生粋のナチュラリスト。自然をこよなく愛するネイチャーガール。
今まで聞いたことのないような、新鮮で刺激的な話をいろいろしてくれた
誰もいない川辺に座って聴く彼女のギターと唄声は、なんていうかとても透き通っていてやさしくて
ポツリポツリと夜空に浮かぶランタンと相まったその雰囲気は神秘的に感じた
ぜいたくなひと時
そして携帯がなくなった
もうわけがわからない
ネイチャンと合流してケータイをバックに確実にしまって散歩して川辺で座って帰っただけの3時間でなんで失くなるの
深夜も明け方も考えうるすべての場所をひたすら探した
皮肉にもその時の朝焼けが恐ろしく綺麗で
でも次の日もその次の日も
結局見つからなかった
タイで一度落とした危なかった事があったばっかなのに
父さんから旅慣れた今改めて気を引き締めてと言われたばっかなのに
なんで
どうして
惨め
哀れ
愚か
もう日本帰ろうかな
本気で考えた
こんなに穏やかで心地よい国でっていうのがより一層自暴自棄を加速させた
宿のスタッフ「何があったんだ?聞いたことない」
なんで
どうして
が止まらない
止めるには次の一歩を踏み出すしかなかった
まず2人オススメのレモングラスのサウナ行って
身体中の悪いもん流したろ思って
めちゃめちゃ気持ちよかった
新しく買うっきゃない
バンビエンで一度買ったが粗悪なため返品し、片道4時間かけて首都ビエンチャンまで買いに行った
失くしたものよりグレードの高いものを選んだ
そうしないと旅中ずっと失望が消えない気がしたから
いろいろと協力してくれた宿の人。迷って警察署の場所を聞いただけなのにバイクで送ってくれた人。何も言わずに新品の携帯にカバーとシールを貼って付けてなおかつバス停まで送ってくれた店員さん。
たとえ誰かが盗ったとしてもラオスを嫌いになんてならない
電池消耗死ぬほど早いし
残り20%でたまにシャットダウンするし
Wi-Fiたまに強制終了するし
16GBだし
そんなオンボロからようやく代えれたんだ!
それをメルカリで売ったとしてももっと安く新しいの買えたんだ!
カメラも良くなったしデジカメ買ったようなもんだ!
とかむりくりポジティブに考えてけ
これすら失ったらおれはもう宇宙にでも行くか
ルアンパバーンを経由しさらに北上ルアンナムターへそんな事をムダに考えながら1泊だけしにやってきた
とくにトレッキングやカヤックツアーにも参加せずただただ散歩。太陽がでてるだけでどうしてこんな気持ちいいんだろー
小さな集落のある民家で、まさに牛が丸焼きにされ、解体作業を目の当たりにした
よくわかんないけど、祭りでもイベントでもなんでもなくて、ただ長い間の役目を終えた牛を最後に親戚一同集まって食べるんだとか
文化だ
プチビーガンのネイチャンはこうゆうの見たらどう思うんだろうな
おれはそうだな、いただきますとごちそうさまを改めてきちんと言うようにしよう
かたちあるものいつかこわれる
いのちあるものいつかきえゆく
合掌
今年ももう少し、旅にお付き合いください