興味本位の島生活
富山で1ヶ月のうんち修行を経て、帰国後はじめて千葉の実家に戻った。
久々の友人に会いに行ったり(やっぱ日本の居酒屋は最強)、歯医者に行ったり市役所行ったり
2年ぶりの日本での生活に戻るための手続きやらなんやらに追われた。
最も気が滅入ったのは、運転免許証が完全に失効してしまったこと。
旅中に更新期限が過ぎたとはいえ、帰国後やむを得ない理由を証明できれば更新手続きができるという説明文をサイトで見て安堵していたのだが、それは帰国後1ヶ月以内に行わなければいけないらしく
うんちにまみれていたせいで、筆記試験と実技試験を受けなければならなくなった事に後悔はしてないけどね。超絶めんどくさかった
さて一文無しのなか富山でしばらくの生活費を稼いだ今後、どこで何をしようかなと
なんの仕事をしようか
どんな仕事がしたいか
どこの街に拠点を置こうか
関東?田舎?沖縄?
身一つでとりあえず気に入りそうな自然豊かな土地に飛び込んで見る?
それとも次また何かをはじめる軍資金をつくるために都内でスーツ来て歩合制の営業でもはじめる?
旅人採用、なんていう転職エージェントに面接に行ったりもしてみたけど
ある思いつきが
島の暮らしってどうなんやろ
そこからは早かった
なんとなく目に留まった、伊豆大島
求人を見てなんとなく目に留まった、ゲストハウスの住み込みバイト
お試し2週間ともあって、期間も決まった
二度目の来島だと気付いたのは、高速船から港に降り立ったあとだった。
付き合って2ヶ月ぐらいの彼女と2泊3日で遊びに来て、民宿に泊まって、ママチャリ借りて、楽しかったんだけどなんかケンカして3ヶ月経たずして別れたっけ
そんな良くも悪くもどちらともない思い出をひっさげて、お世話になったのは
BookTeaBed Izu-Oshima
家族で泊まれる部屋からドミトリーまで揃ってる清潔感のある宿
ここで、受付はもちろん、朝食の提供やら部屋の清掃、締めの作業まで様々なお手伝いをさせてもらった。
なかでも、特に求められ、そして貢献できたなと思えたのが
業務のテコ入れ
ここの経営者は畑違いの仕事からいきなり始めたらしく
僕が世界一周前に6年ホテルで勤めていたという事もあり、業務ルーティンから案内の仕方、部屋の設備まで気になるところはどんどん言って変えてってほしいと言われた。
セキュリティ、雑すぎん?
案内する内容、薄すぎん?
英語の説明、もっとわかりやすく工夫を
アメニティはここに置いたほうがよさそうじゃないかな
そもそもテンション低すぎん?
気になるところなんて、たくさんあった。
来たばっかの奴になんでこんなにダメ出しされなあかんねん!って言われてもいいやと
遠慮なしにどんどん提案しまくった。
(自分がオーナーだったら、もっとこうするのにな)
言わないこともあった。
いつの間にか2週間の試用期間が終わろうとしていた
はて…なんで来たんだっけ
正式に社員として働かないかと誘われた。
その人とは会話してもソリが合わない、ウマが合わないと思ってたから断った。
島を出る前日に、お客さんへのレンタル用のバギーを乗らせてもらって、島の観光名所をぐるっと回った。
美しいビーチ
磯遊びのできる浅瀬
サイクリングロード
火山岩から成る真っ黒い裏砂漠
夕日スポット
あれ………
ちっとも心揺さぶられない
なにひとつときめかない
元カノとの思い出が邪魔をしてしまっているのか
世界一周で絶景をたくさん見てきたからなのか
宿での仕事に満足できなかったからなのか
わかんないけど
しっくりこなかった。いや、ひとつしっくりくる答えがでた
ここじゃない
エイダコインという仮想通貨を絶対買ってもってたほうがいいと、死ぬほどオススメされたな…
明け方浜松町に着く鈍行フェリーで横になりながら波の揺れを感じながら、ふとぼんやりそんな会話を思い出した