32ヶ国目 ナミビア~地球散歩~
どうせこの先の人生マニュアル車なんて乗る機会ないだろう。何年かしたら外国もどーせオートマ車で溢れるに違いない。そう思いこみ免許を取ったのは大学1年の時。
大は小を兼ねる
アイスランドでもそうだった。
ヒッチハイクしてる俺を拾ってくれたドイツ人のアイリーンは決して運転の得意なほうではなく、何回も道の真ん中でエンストをおこしていた。そんな女の子が2週間ずっと運転していた。
今回もマニュアル車
助手席や後部座席に乗っかるだけ
なんでオートマしか運転できないんだ俺は!
後悔以外のなにもんでもない
頼りにならない戦力にならない役にたたない
くそっ
劣等感。
ちくしょーーーー
なんでだーー
首都ウイントフックでせいちゃんと「あと2,3人ほしいねー」なんて言いながらレンタカーで一緒にナミビアを周る旅人を探す。彼の打開力はすごい。かなり余分な事をしながら余計な体力を使いながらなんとかしてきた自分に対し、なんとかしちゃうパワーがもっと強い。信頼できる人柄から人脈の広さもうなずける。
南アフリカの石で作ったマクラメをくれた
形がアフリカ大陸
せいちゃんパワーで最安値のレンタカーを見つけ、日本人2人と合流し、4人で5日間駆け巡った。
1日300キロ400キロのオフロード(たまに舗装路)を軽自動車で突き進み
砂漠や海岸、国立公園を周って
自然の中で火熾して食うやっぱりたまらなくおいしい手羽、ステーキ、じゃがバタ、玉ねぎ丸焼き、ニンニク丸焼き…………
日に日に早くなっていくテント設営
地面が砂地だろうが小石であろうが寝袋もマットレスも無くてもある程度寝れるようになってきたところに感じる成長
ハプニングが重なって真っ赤な夕陽に照らされたナミブ砂漠は見ることができなかったけど
1万羽ぐらい期待してたフラミンゴは驚くほど少なかったけど
スケルトンコーストにて楽しみにしてた男のロマン溢れる砂浜に打ち上げられた座礁船、見つけられなかったけど
尖った石にホイールを傷つけられタイヤ交換する騒ぎになったけど
国立公園内でスピード違反罰金1万取られたけど
まっさらな砂丘の上から見た朝陽、それに照らされたデッドフレイ
なんて言えばいいんだろう、語彙力が無さ過ぎてどうしようもないけど、真っ青な空、赤い砂漠、白いカラカラの台地にそびえる木々。その「世界観」がかっこいいと思った
2億頭ぐらいいるっしょと冗談言ってたら実際に3億頭ぐらいいたんじゃないかと思うオットセイ
糞尿なのか体臭なのか強烈すぎる臭いを海岸全体に撒き散らしながら、50代半ばのおっさんのような雄叫びをあげ個を主張しあうオットセイたち。互いを威嚇したと思えば次の瞬間には空を仰いで寝に入るマイペースさが滑稽で可愛い。繁殖期なのかな、夥しい数の赤ちゃんオットセイ。しかしその半分以上、いや7割以上が自分の親がどこかわからず難民化しているようだった。親も親でまるで母性がないかのような無関心さ。きっと産む数も多いけど死ぬ数も多い、数少ない生き残ったやつが命のバトンをまたつないでいく、そんな感じなんだろうな。自分の目の前で親を探し彷徨いながら息絶えていく赤ちゃん。昔"どうぶつ奇想天外"やNHKなんかで動物のドキュメンタリーなんかを散々見てきたけど、実際に目の当たりにしたその光景はかなりショッキングなものだった。自然界、過酷すぎる
エトーシャ国立公園
夜バーベキューをした後、眠い目を擦りながら1時間じっと見つめたキャンプサイト近くの池で見た野生のフクロウはとても優雅で。帰り道に出くわした念願のサソリも特筆せずにはいられない。
朝4時半に起きて覗いた池に現れたライオン
朝方動き出すアナグマの仲間、リス、聞いたことない鳴き声の鳥たち
他の国のサファリとは違い、自分たちの車で動物を探すことができる。
これまでケニア、ボツワナと見ることができなかったサイが突如悠然と目の前に現れた瞬間が、今回の5日間で一番興奮した。
1人でいる時は特に思わないけど、誰かと一緒にいる時何かをしてる時、いつも人に頼って助けられてばかりいるけど自分は何をしてあげれてるだろう、何ができるのだろうとよく思う。今回もついて行くだけで、素晴らしい景色に出会えて、貴重な動物に出会えて、おいしいもの食べれて。
前は日本人と群れたくないとか、たくさん甘えていこうとか、便乗しまくり自分ラッキーとかブログに綴ったりしてたっけな。なんかブレブレだ自分。今はアフリカだしもちろん状況は違うけども。
いつでも、柔軟に
時には流されて
時には断ち切って
フットワーク軽くして
街でたまに見かける泥を体に塗りたくったヒンバ族や独特の衣装のヘレロ族
エリアごとにまったく違う景色が楽しめるドライブ
そこらじゅうにいる猪、鹿、ゴリラ(人間)
なんでだか語尾が「〜ネ」と喋るオネエみたいな男が多いナミビア
見どころたくさん面白い国!