55ヶ国目 キューバ~地球散歩~
人々の陽気さは中米no,1じゃないかと思うほど
隣人とか知人とか同業者とか知らん人とかそういう境目があんま見えない
よくチーナ!と声かけられた
よくハマイカ!と返した
べつにハマイカ(スペイン語でジャマイカ)をバカにしてるわけじゃない。日本と中国が近くにあるようにキューバに近い国を選んだだけ。すると
「俺はハマイカ人じゃない!」
「おまえがハマイカ人だろ!」
「あいつハマイカって言ってきたぞ!」
とか反応してみんな笑う
笑うからこっちも笑う
グーッってお互いやって立ち去る
そんな何気ないやりとりがすでに懐かしい
首都ハバナ近郊の海に行ってみたらそこはまるで湘南のように賑わってて
雨がパラつくやいなや、パラソルに入れウィスキーでも飲めとこりゃまた愉快なキューバ人
断る理由なんてどこにもない
カタコトのスペイン語で話しても話しても、結局この子と彼はどんな関係で、後ろにいる子はどんな繋がりで、野郎同士で何をヒソヒソ何かを打ち合わせるように話してたのかは、わからなかった
ぎゅうぎゅう詰めのバスにようやく乗り込み帰ろうとした矢先、タイミングを見計らったかのようにサーカス小屋の目の前でバスがパンク
バス乗る前から陽気に絡んできた別のキューバ人にウィスキーを勧められながら(断る理由がどこにあろうか)、10モネダ(≒50円)の入場料を払いサーカスを楽しんだ
無気力だった俺に付き合ってくれて
ともちん先生どうもありがとうwithピニャコラーダ
キューバ人は明るい
でも何人かに聞いたら(何人かにしか聞いてないけど)全員口を揃えて「No me gusta(好きじゃない)」と答えてた
もっと他の国に行ってみたい
そんなニュアンスの事言ってたと思う
この国はインターネットが普及してない
Wi-Fiカードを買ってWi-Fiスポットに行けば何でも見れるし何でも調べることができる、けど
人々が不満を募らせるひとつの要素なんだろう
今やツーリスト向けに荒稼ぎしてる人もいる反面、貧富の差も広がってるんだろうな
なんで水がありふれてないの?
とかね。事実生活用品は足りない様子だった
スーパーの品揃えとかまぁまぁボロボロだし、何かを売り切れる前にゲットしようと人だかりができてる場面を何度も見た
「バンドエイドを入国前に買って持って行ってくれないか?なかなか手に入らないみたいなんだよ」
チリ人の友だちパブロからそうお願いされた
メキシコで買った2箱と自分の分も合わせてリョマイラに渡した。リョマイラとシーラばあちゃんはわざわざ"
teppei kawabata" と書いた厚紙を掲げて、空港の到着出口で待ってくれていた
パブロが俺のインスタを見て、キューバに行くならと、パブロ父の友だち、リョマイラ達を紹介してくれたんだ。そんなわけでキューバ初日から、鮮やかな水色のかっちょいいクラシックカーに乗って彼らの家に向かい、キューバ人のリアルな生活に両足を突っ込んだ
シーラばあちゃん家は、めちゃくちゃワイルドな造り。犬も隣人もノック不要で入室可能。50匹ぐらいハエが飛んでる開放的なキッチンの奥にはウサギが3匹と巨ブタが一匹、いや一頭。毎朝豚の鳴き声で目を覚ますことになる
水不足でシャワーは2日浴びれなかった
そのせいか、家のところどころが非常にスッパイ臭いがする。
民家の集落みたいな場所なので散歩ぐらいしかすることはない。朝起きてシーラばあちゃんと近所の人とTV見て、頃合いになると色んなキューバ飯をたっぷり出してくれて。お世辞にもキレイとは言えない使いまわしのペットボトルに入った水や濃厚マンゴージュースを、これまたキレイとは言い難いコップに注がれて、強気メンタルを準備してごくりと飲み干す。
次の日は隣の家に晩メシを食べに行った。これでもかと豪快にチキンを盛り付けてくれた。ひとり迷い込んだアジア人を近所のみんな全員でもてなすような温かさがあった。
シーラばあちゃん家に2泊後、リョマイラ家へ
父ちゃんのホセと息子のホセJrの3人暮らしのその家は、かなり立派で広々。水も普通に出るし冷蔵庫に業務用冷凍庫に洗濯機に自動チキン焼き機まで完備。家の横はホセの仕事場になっておりクラシックカーやバイクの修理をする音が響き渡ってた
その時直してたクラシックカーは確か1950代のもの
古い車を直して直してキューバ人は使い続ける。ホセはかなり稼いでるんだろう。かっちょいいおっさんだ
ムバッペにそっくりなイケメン ホセJrはよく慕ってくれて、色んなところに連れ出してくれた
ガレージ裏に生えてるフルーツを採って食わしてくれたり、彼の彼女と夜の公園まで散歩しに行ったり
友だち金持ちが1ヶ月貸し切ってるという豪邸にあるプールにも遊びに行った。ビールやラムはひっきりなしに出てくるし、すでに酔っぱらったおっさん達が歌えや踊れやで大騒ぎ。楽しかったけどキューバ貧しいのか潤ってんのなかよくわからんくなるそんな最初の5日間だった
元々はトータルで2泊だけお世話になって、ハバナに行こうとしてたんだけど、もう完全に言われるがまま任せっきり。結果それがよくなかったのか、、
四六時中スペイン語しか喋らない輪の中に数日いたからなのか、旅程が全く不明だったからか、ストレスかただの疲労か蕁麻疹が発症。
全身という全身がかゆくなり
リョマイラに謎の錠剤をもらい
シーラばあちゃん家にまた泊まり
謎のアルコールを塗りたくられ
そんなこんなでたくさんお世話になって彼らと別れたあと、驚くほど早く症状はなくなったのを見て、こんなにもストレス耐性がない自分にも驚いた
言っとくけど本当にいい人達だったんだよ
優しくてもてなしてくれて。なんで蕁麻疹でたのかほんとわかんない
現地人の生活に染まる"非日常"から観光地を巡ったりする"日常"に戻る
そしてあってはならない出来事が繰り返される
ハバナからカミオンというトラックを改造したような現地人向けのバスに乗り、サンティアゴ デ キューバという遠く離れた街に行った時のことだった
こじんまりしたビーチに行った時のこと
10数人ほどしかいない静かな水浴び場
ケータイを敷いた布地の下に隠してから30分ほど泳いで上がると、ケータイは近めの距離にいたタバコ売りの子連れの女と一緒に無くなっていた
さすがにやられすぎじゃない?
同情する人誰ももうおらんやろ
何が一番辛いってホセ達の写真、というかキューバ写真全部が消えたこと
オンボロはなくそケータイをとりあえず買ってちょこっとだけ写真とっといたけど、もう気が滅入ってしまい
99.9%の人は陽気でサイコーだし街も面白いことばかりだしすーごいポテンシャルがある国、もっともっとめちゃくちゃ楽しい国なはずだからこそ
これはものすごーいもったいない
旅の終盤でまさかもうトラブルはないだろう
どこか心の隙間に染み付いた小さな油断を
神様は見逃さなかったにちがいない
1年半前チリでサブバッグ全部持ってかれたのが
首都サンティアゴ
今回盗られたこの町、奇しくも、
は?
他にも色んな出会い、出来事があったけど
キューバから離れ数週間経った今、書く気は失せてるしきっと忘れてることも多い
この空缶プリンがめちゃめちゃうまかったとか
真っ昼間ゲームに勤しむおっさん達を見て、同じゲームをやってたパラグアイの赤ぺろおじさんを思い出したりとか
もっと好きな写真たくさんあったのになぁ
ほーんとーーうに
もったいないことしたなぁぁぁぁぁぁぁぁ