10ヶ国目 ギリシャ~地球散歩~
ギリシャはアテネ。
ここはそう、芸術の街。どこを歩いても芸術に出会える。
昨今の経済事情は、時に人に美を追求させるのかもしれない。
住民誰しもがアーティストなのだ。
商店街、街角、ショッピングモールでさえ照明が落とされCLOSEDの看板がかかっている。「この日は日曜日だからどこもやってないよ」宿のおばちゃんは言う。
賑わっているのは観光客向けのおしゃれカフェ、レストラン、土産屋のみ。
ここで買うつもりだったgoproは買えなかった。パルテノン神殿も遠目に見ておしまい。
トルコのすぐ上のブルガリアに行くか。エジプトを目指しちゃうか。ヨルダンとかそっちを攻めるか。いろいろ迷った挙句、次の行き先はギリシャを選んだ。
ギリシャといえばカップル達がこぞって訪れる魅惑的な島々。サントリーニ島やミコノス島なんてこの8月真っ只中に行ったら、こんがり焼けた小麦色ダイナマイトセクシーレディをマッチョ彼氏にバレないように拝み放題にちがいない。拝んだ結果独りでいるのに耐えられなくなり帰国チケットを買うにちがいない。
しかしせっかく来たからには!
数ある選択肢のなかで選んだのはザキントス島。
ここに人の言葉をしゃべる"豚"がいるらしい。
アテネからバスとフェリーでおよそ6時間。
ハイシーズンハイコストスペシャルドミトリールームはどんなもんじゃいと、チェックインした先にあった部屋がこちら。
えぇ…。
受付のおねーちゃんに確認しに行く。
「ええアナタだけどそこでいいわよ」
ひとりでリラックスできるのはいいけどなんか複雑だ。
しかし困惑してる場合ではない。時刻はすでに16時。急いで乗り物レンタル屋に向かう。
「あなたの国際免許証じゃスクーターは借りれないわ」
じゃあしょうがねぇチャリで行くしかねぇ。シップレックビーチ(道のりおよそ30キロ)にチャリで行くのは遠すぎだよとお姉さんの助言を一蹴し勢いよく漕ぎ出す。
こちとら千葉から佐渡ヶ島までチャリで行った経験があるんだ日本男児をナメてもらっちゃあ困るぜお姉ちゃん!
漕ぎ出して30分、街を出てこれから山道に入るというところで引き返す。
………ムリ。
佐渡ヶ島へ行った1年半前から体力の衰えを痛感せざるを得なかった。
根性で辿り着いたとしても、帰り、日が落ちる、山道、死ぬ。
「ほら言ったじゃない遠すぎるって!」
苦笑するお姉さんに半額返金してもらい、おっ高い四輪バギーを借りるしかないかと思ってたけど違う店でスクーターふつうに貸してくれた。
山道をぶっ飛ばすこと1時間半。
シップレックビーチ改め
ナヴァイオビーチ。
ジブリ「紅の豚」の主人公ポルコが隠れ家にしているビーチのモデルになったとこ。
今までの人生で見たことない色してた。
ただめちゃくちゃキレイなだけじゃなくて、なんというか、神秘的だった。言葉に言い表せません。(語彙力がないだけ)いやー疲れふっとんだーー
ビーチに実際に行くにはおっ高いツアーで午前中に船に乗るしかないらしく、もう1泊しなくちゃいけないし、goproないし断念した。泳ぎたかったなぁぁ。崖から覗き込んでると本当にジャンプして飛び込みたくなる、そんな衝動に駆られる景色だった。
ポルコ(しゃべる豚)には会えなかった。きっとジーナ(しゃべる人間)とどっかでワインでも飲んでるんだろう。
辿り着いた達成感が気持ちよかった。
まわりは夏休みで来てる人が多いなか世界旅してまわってこんなとこにも来ちゃうんだぜって高揚感がでかかった。
翌朝スクーターでホテル近くの海に出かけ優雅な朝食(ポテチ)をとり、ギリシャ第3の都市パトラへ。
なんで日曜じゃないのにこんな店閉まってんの!?
アテネと変わらず観光客向けの場所は開いてるし店員さんの愛想もいいけど、駅の人とか超無愛想だし次のアルバニア行きのバスのチケット買うオフィスに至っては、営業してるのに店員どっか行っちゃってるらしく全然戻ってこない始末。
街全体が薄暗く、活気がないように見える。
オフシーズンで観光客がいなくなったらどんなかんじになるんだろう。
安宿も全然ないから次行っちゃいたいけどチケット買えないし。やっとgopro売ってるとこ見つけたと思ったらめちゃ高いし。(トルコでのぼったくり野郎アリムラスがギリシャのほうが安く買えるって言ってたのにあの野郎‼︎)
ギリシャはなんか島以外はあんま好きじゃないなー。もっと頑張んなよ働きなよ‼︎と思うのは日本人特有の性からか。(そもそも人のこと言えませんでした)
早く出たいししゃーない。アルバニアとか全くもってよくわからん国行ってみたかったけど。行き先を変えるか。
ヨーロッパ編、一寸先は闇!