てぶろぐ ~地球散歩~

6年間のホテルマン人生の先に https://www.instagram.com/tepapepe

24ヶ国目 ヨルダン~地球散歩~

2017年10月28日 28歳最後の日

 

 

選んだ場所は世界遺産 ペトラ遺跡

 

 


特に遺跡がすごい好きってわけじゃないけど、地球散歩出発前から行ってみたいリストに挙げてた。歴史やらの知識はもちろん皆無。ただただ写真を見て"すげーなここ"って思って目星をつけてて。

 

 

実際目の当たりにして、10回ぐらい"すげーな"って思って20回ぐらい「すげーな」って言った。

 


知識ぜんぜんないけど、「ほんとすげーな」って。

 

 

紀元前とか1世紀ってぐらい大昔の人たちが成し遂げた事ってありえないほど果てしないな

なんでどうしたらそんな発想になって団結して長い時間かけてどこで技術が生まれて…文献の解説を読んでも到底腑に落ち得ない疑問が次から次に出てくる。結果、辿り着く「すげーな」ただただ圧倒された。

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同い年の他人ならもっと違う言葉を用いて自分を表現するんだろうけど、きっと俺はたとえ40歳になっても"すごい"と思った事に「すげーな」と口にするんだろうな。

 

 


幸運なことに愛ちゃんという旅ガールに巡り会えたので、28歳最後の日に1人で過ごし特別な孤独を感じる事はなく。いやはやありがたや。

 

2人で首都アンマン行きのバスに滑り込み到着した時刻28日21時過ぎ。

 

 

 

29日を迎える瞬間をとにかく誰かと迎えたい。
そんな薄っぺらい理由を裏に募集をかけてたカウチサーフィン。

 

 

 

ヨルダン人のドクトルはアンマン市内バスターミナル近くの、Wi-Fiを使わせてもらって待機してるホテルまで車で迎えにきてくれた。

 

ドクトルは本名ではなく、メディカルスクールを卒業し晴れて医者になって彼の友だちがつけたあだ名。そんな彼の家は、キルギスでお世話になったすみれさん宅以来の豪邸で着いた瞬間唖然。ユニスさんというケニア人住み込みホームヘルパーまでいる始末。

 

 

 

サンドイッチを食べさせてくれた後はお互いの国の色んなことを話しながら。

 

 


アダムやハマド、つい先日ドクトルとキャンプに一緒に行ったドイツ人の女子2人や中国人ボーイまで駆けつけてくれて、談笑してたらあっという間に24時を回った。

 

 


まさかのケーキ登場。

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ドイツ語で、アラビア語で、英語で、続く続くバースデーソング。

 

 

 


旅先で迎える誕生日は今まで経験したことのない場所とメンツで忘れられないひと時になった。

 

 

 


まーしかしなんでドクトルがケーキ用意してくれてたかっていうと事前にそりゃポロっとこぼしてたからなんだよね。実は29日が誕生日で誰かが一言おめでとうって言ってくれるだけで最高なんだーみたいな。もちろんケーキ食べれるなんて想像してなかったしスーパー嬉しかったけど用意させた感がハンパなくて苦笑いしちゃった。

 

 


ドイツネームはフカンス、アラビックネームでハラフ

 

新しく名付けてもらった2つの名前を引っさげて29歳の年がはじまりました。

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2017年10月29日 29歳最初の日

 


死海へゆく。
英語でDEAD SEA。いきなり縁起でもねぇ。

でもここも行ってみたかった場所。
そもそも誕生日当日に海パン履けるなんて最高。

 

 

残念ながらドクトルが仕事で身動きとれなかったけど、ホステルに泊まってた愛ちゃん、がそこで知り合ったシュンちゃんとユリさんと行けることに。

 

 

 

誕生日だけはやっぱ1人で過ごすのイヤだったからホント、いやはやありがたや。

 

 

 


塩分濃度が普通の海の10倍で生き物が住めない海、なんてすごい濁ってたりを想像してたけど思ったより綺麗で水が透き通ってた。

 

 

足の力を抜いて後ろに重心を持ってくと自然と足がプカ〜〜

 

 

 

29歳初日にして、浮つく。

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なんだこれ、おもろい沈まない
蚊にさされの小さなキズでもしみる、しょっぱいを通り越してニガイ、そらおサカナさんはこんなとこ住めませんわな。

 

底に固まってる塩を崩して取れる泥で全身パック。30分だけ肌ツルツル。


まさかここに来るまではこの日にこんなとこに居るなんて夢にも思わなかったなー海水が目に入った痛みすらも愛おしく感じるぜ。

 

 

初対面なのに快く誕生日アピール全開の輩に付き合って一緒に遊んでくれてほんとありがとう。おいちゃんは嬉しいよ。

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彼らと別れてドクトルの家に戻るとドクトルはいなかったけど彼の父親を中心に家族に思いっきりもてなされて。てんこ盛りのラムチャーハンにスイートポテトなんかで腹いっぱいで"最高の誕生日だったなー"ってくつろいでるとドクトル帰宅「夜景がキレイなビューポイントまでドライブだ!」

 

 

ドクトルやらアダム達と最後の最後まで彼らは仕事終わりなのにも関わらず。
ドクトルは翌日朝4時半に一緒に起きてタクシーを呼んでくれて。

 

 


バスターミナルで朝7時に愛ちゃんからクリームチーズを顔面に浴びせられ。

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読んで字の如く、たくさんの人に甘えて甘えて祝ってくれと頼み送迎からメシからケーキにドライブ、サプライズにこの24時間いやもっとそれ以上、常に誰かの優しさ温かさに触れながら過ごしました。30も目前になって何やってんだかと思う人もいっぱいいると思うけど、これが俺なんです。楽しんでます。夢の真っ只中です。

 

メッセージやらくれた方どうもありがとうございます。旅中はなおさら心に沁みてます。

 

 

上にはシリア隣にイラクだし、ネガティヴなニュースしかなかなか耳に入ってこないこの国に来て、実際は全く危ない目に合わなかったとしても、それはたまたまかもしれないし何かが起こる可能性が常にあるわけで。何かが起きてからじゃ遅いわけで。来たことに全く後悔はないけど自分の行動に責任を持とうってのを改めて心に留めて夢の続きをまだまだ追い続けます。

23ヶ国目 モロッコ~地球散歩~

なんやかんや2週間いたモロッコ
いろんな街を転々としたけどそれぞれに違った特色があって出会う人も様々だったな。

 

はじめてのアラビア文字、期待と不安高まるアフリカ大陸、だったのは割と最初の方だけで。怒号飛び交うバスターミナルやがやがや騒がしいマーケットはどことなく中央アジアのようでどこか懐かしい感じがした。

 

 

 

 

青い街シャウエンで出会ったコウキ君は、他の人がここを訪れる理由と明らかに違っていた。

シャウエン、通称「青い街」またの名を「ヒッピーの聖地」らしい

 

 

彼がここに来た理由は、他でもない、吸うため。


フィジーやオーストラリアなどで留学を繰り返しその都度クサに染まる、いわゆる草食系男子。青に染まった街など到底興味がない彼に声をかけちゃったもんだからそりゃしょうがない。

 

 

道端にあぐらかいてうだうだしてるヒッピーから安く譲ってもらい、宿のテラスでパイプの先にクサを入れ、火を灯しながら煙を吸い込む。

どうやらだいぶ良質なものらしい。コウキ君が興奮している。それがかなり安く手に入るのだからヒッピーが集まるのだろう。テラスでは他にも吸ってる奴らが何人かいた。

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2人で交互に吸い続ける。コウキ君はかなり上機嫌になってきた。のに、こっちはうんともすんともせず。次第に煙を肺に入れるたびに喉が痛くなってくる。全然おもんない。体に合わないからか慣れてないからか、ただ喉風邪の疑似体験をしただけに終わった。んー無念。

 

 


にしても青い。青いから観光客が集まるものの、そこには普通に人が住んでいる。家の中も青くて、そんな中での生活はどんな気分になるのだろうか。うまくできた料理も美味しくなさそうに見えそうだし、落ち込んだらとことん気持ちまでブルーになりそうだ。少年はすぐ青年に見られるものの、青二才め!といつまでも罵られるんだきっと。街を青くしたキッカケなんかも気になる。

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ここモロッコで、ガラッとコスチュームチェンジすることを企んでいた。のに、迷宮買い物天国フェズでは体調を崩した。頭痛がして体全体がだるい。あーこれ熱でるやつやん、と今までの経験から推測する。入り組んだ迷路のような旧市街メディナを歩いても、店頭の人たちとの掛け合いも買い物も散歩も全然楽しめない。すると床屋が目に留まる。髪切ってスッキリしたら頭もスッキリするかなーとぼんやり考えながら中を覗くと先客がいたのでやめた。

 

しばらくテキトーに右に左に迷宮を彷徨うこと30分、またもや同じ床屋にまたぶつかってしまった。先客はもういない。ここで髪切れってことだと得意の運命付けをかまし、いざ入店。英語が全く話せない店員との会話を諦め、どうにでもなれとあの時はやけくそだった。

 

 


240円の出費の代償に得たのは、ほぼ100%「ニーハオ」か「チャイニーズ?」と第一声をかけられるヘアスタイルである。頭痛はスッキリするどころかひどくなった気がした。

 


でも体調が良くないからこそ特に思う。世界3大ウザい国なんて言われてるけどそうは思わない。無理な客引きなんてしてこないし道端の人でさえ体調を気遣ってくれるし、宿のスタッフさんの頭痛薬でだいぶ良くなった。体調関係なくても、バスの隣のヤツ、ターミナルのおっさん、タクシーの運ちゃん、みんないいヤツ。

 

ウザい人なんてどこにでもいる、でもウザい国はきっとひとつもない。と思う。

 
百聞は一見に如かずとはよく言ったもんだ。

 

次の日240ディルハムの服を60まで値切って買ったりしたけど結局これは700円ちょいするしそれって高いような安いような。相場を知るって大事。そんな自分も店員からしたらウザい客、だったりして。

 

 

 

 

 

 

砂漠と隣り合わせの街、ハシラバッドにてベルベル族のお宅にお邪魔する。

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お世話してくれたのはホッシンとアブラヒムのブラザーズコンビ。そこを拠点にサハラ砂漠で一晩テント泊をした。

 

 

のだが、

 

 

 

 

 

 


サハラ砂漠、なんでだろう、まったく感動しなかった。

 

 

 

 

 

 


モンゴルのゴビ砂漠行って砂漠はじめてじゃなかったから?
天気が快晴じゃなかったから?

 

 

それもあるかもしれない
でも、たぶんそうじゃない

 

 

 


毎日のように行き交うラクダの足跡とそのラクダのケツから出る大量のチョコレートの道しるべによって決められたルートをただ進み、一直線にテントを目指す。アブラヒムがしきりに「スゴイネ~スゴイネ~」と覚えた日本語を繰り返す。

 

 


灼熱の太陽、過酷な大自然、珍しい生き物たち。サハラ砂漠というワードを勝手にそうイメージしてた結果、たった1泊しかしなかったのだから当然なのかもしれないけど、ビジネス感溢れる光景にギャップを感じてしまったんだろう

 

 

 


フォトジェニックな砂漠よりも、星空よりもサンライズよりも、同じテントに泊まったオランダ人のナタリアとガイド達とベルベル伝統打楽器をポコポコ叩きながらアフリカっぽいよくわからん歌を夜遅くまでゲラゲラ笑って歌ってたことの方がよっぽど印象に残って楽しかった。

 


砂漠から水を引き畑で野菜を育て、飼っているヤギは特別なお祝い事の時に食べるため。食卓はいつも男女分かれて同じテーブル囲むことはないらしく、お互いリスペクトしているからだそう。土を積み重ねる家の造り方なんかもおもしろかった。ベルベル族てのはざっくり言うとモロッコの先住民のこと。興味深い彼らの暮らしぶりに少し触れられてよかった。

 

 

 

 

 

 


親切ブラザーズに別れを告げ、ヒッチハイクを混ぜながら次に辿り着くはトドラ渓谷。
大きな断崖が人を飲み込まんと連れ並ぶそこで、宿で会ったゆかりさんとロッククライミングを体験した。

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はじめてだったから35mまでだったけど、高ければ高いほど気持ちよさも比例するんだろうな。幼い頃から断崖で遊びながら育ったインストラクターのシシャモくん(あだ名)が命綱なしでひょいひょい登っていく姿はえらくかっこよく見えた。

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ロッククライミングの後は1人で岩山を突き進む。宿主のみちよさんはトレッキングって言ってたけどこれもある意味ロッククライミングだ。道無き道を進み何回も軌道修正しながら辿り着いた山の頂上付近ではノマドの人たちが暮らしていた。岩穴を作り、テントを張り、彼らは自然に溶け込んでいた。時々山を下りて街へ出るらしい。あの過酷な道を往復するだけでも相当大変なのは身をもって知っている。言葉少なながら自分たちの家を説明してくれて、ベルベルウィスキー(伝統的なお茶)と手作りの焼きたてパンで突然の訪問にも関わらずもてなしてくれた。モロッコのどこの店で食べるパンよりも美味しかったな。

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トドラに来る前にフライトチケットを買っておいてよかったと思った理由は2つ。
まず、みちよさんが作ってくれた日本食がどれもこれもめちゃめちゃ美味しくて。とくに最終日に出たチキン南蛮が「白米+濃いおかず」の組み合わせがたまらなく好きな自分にとって最強の晩メシだった。

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川で洗濯したり手伝ったり同じ屋根の下で寝る旅人達と星を見たのもいい思い出。今までで一番長くてぶっとくて大きい流れ星を見た。

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川を歩いてると現地の女子供が集まってて、フィアンセにどう⁉︎この子は⁉︎この子も空いてるわよ‼︎と、どうやらここでは選びたい放題だ。将来安泰。

 

 

 

そして、みちよさんのお子さんアヤちゃん。


「お兄ちゃん、あそぼーぜ」から、
たくさん走り殴られ引っ掻かれ蹴られ噛まれ舐められ笑った。


本当のお兄ちゃんならいいのにとかもう1泊すればいいじゃんとか言われちゃあもう30手前のおいちゃんの心わしづかみだよ今までで一番出発が辛かったよ。

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チケット買ってなかったら絶対ずるずる滞在してたな。

 

 

 

 

 


ウズベキスタンアゼルバイジャンを経てまたもやバッタリ遭遇したしおりさんと一緒にいたりなチャンとマラケシュのフナ広場を歩く。

 

蛇使いにペットボトル釣り(!?)、トークショー(!?)に伝統ダンスショー。多くの人の輪ができ、100以上ある屋台エリアでは客引きが声を荒げる。次の日は1人で少しだけ歩くと気付く、やっぱり女の子のほうが圧倒的に声かけられるんだなぁ、と。それも温度差がちがう。昨晩と客引きのテンションが明らかに違う。男旅より女旅のほうが刺激的なのかなーでも大変なのかなーとか思いながら屋台で飯を済ます。

 

この辺ですでにモロッコ満足タンクがほぼ満タンでもう新たな思い出は要らないモードに切り替わっており、残りの時間をネットに充て、出費を最小限に留め、黄熱病の予防注射を済まし、宿が高いからと空港で丸1日以上過ごし、空港職員と少し格闘したのち、モロッコを後にする。

21ヶ国目 スペイン~地球散歩~

ロンドン→スペイン→ポルトガル→スペインと移動したため、ポルトガルを先に投稿しました

 

 

 

 

犬も歩けばガウディに当たる

そんな街、バルセロナ


えっ今日カンプノウ(バルサのホームスタジアム)で試合あるじゃん。

 

 


スポーツバーで観てたけどどうも試合の様子がおかしい。やけにボールを蹴る音や選手の声がでかく聞こえる。観客ぜんぜん、ってか1人もおらんじゃん

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隣のおっさんに聞いてみる。
「ああ、独立問題のせいで無観客試合になったんだ。俺もチケット買って楽しみにしてたんだけどよ、入れなかったよ。まぁ払い戻しはされるんだけどな」

 

 


なんてこった。なんかニュースで見たぞカタルーニャ独立問題。えっ今日運命の投票日なの?治安部隊も動いたらしいけど。すごいタイミングに来ちゃったもんだ。

 

 


広場になにやら人が集まっている。なにかイベントがあるのかなと見ていてもそんな様子ではない。よく見ると報道陣がズラリ。

 

 

近くの男女に聞いてみる。
「俺らもわかんない」

 

 

すると近くのおっさんが教えてくれた。
こっちの建物は市議会で広場を挟んだ向かいはスペイン政府の建物。


まさに今回の騒動にうってつけの場所ということだ。デモ、というほどではないが独立させろ、と政府の要人に訴えたい人がこうして集まっているのだろう。

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デモクラシーと読める

 

 

 

街は変わらず観光客でごった返し、騒動の渦中とは思えない平和っぷり。しかし一夜明けて、あちこちでスペイン国旗ではなくカタルーニャ州旗を身に纏う人を見かけた。そして特徴的なのが、そうしているのは圧倒的に若者だということ。カワイイから付けてるだけ、とファッション感覚なのかもしれないがこのへんが日本と大きなギャップがあるよなぁ、と感じる。

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現にカタルーニャが独立しようがしまいがあまり興味はないけど、レアルvsバルサが見れなくなるのだけは嫌だなぁー。スペイン料理が美味しくなくなっちゃったら嫌だなぁー

 

 

 

んなわけがなく

 

 

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一口食べて、あ、もうバルセロナいいや、と思った。それほどの味。

 

 

 

 

犬も歩けばガウディに当たる
俺が歩けばビーチに行き着く

 

満腹+砂浜+太陽=昼寝。

 


起きたら遠くにやんややんやしてる若者たちを発見。オラァァ(あいさつ)

 

イケメン細マッチョ軍団とビーチバレーしてたら日が暮れる、そんな1日。

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どこも観光名所行ってなかったけどサクラダファミリアはさすがに拝んどいた。
工事で張られてる網が蜘蛛の巣に見えて、これはこれでアリだなぁ

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マドリードのマヨール広場。
当時19歳、たむとの最も感慨深い思い出の場所の一つは、その思い出のように色褪せることなく残っていた。
当時もあったのかな、新しくできたのかな、サンミゲル広場というタパスって様々なおつまみを1ユーロから頼める楽しい呑んだくれスポット。言っちゃえば美味しい生ハムだってスーパーでこれまた1ユーロで買えちゃうからね。このへんがもう本当にスペインだーね。

 

 

 

警官がカッポカッポ鳴らしながら馬を歩かせてるのもスペインだけど、突然その馬がボトボトボトォ‼︎と綺麗な装飾の建造物の真ん前で糞をした。あーあれどうすんだろうなーと見てたらそのまま放置して行ってしまった。

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のちのち清掃業者に連絡でもしてんだろうけどそれでいいのかマドリードよ。

 

 

 

 

 


古都トレド。うん、いい街並みでした。

 

 

 

 

 

 

 

サラマンカではリュウさんという3年そこに住んでる中国人に招待された。


スペイン屈指の大学生街というここは若者がたくさん。スパニッシュピチピチバインバインねーちゃんと遊びたいならここは一番オススメかも。住んでる人ならではの安くてうまいバルを3,4件はしごしてスペイン料理を満喫。酔って寝てるフリして股間に手を伸ばすとこ以外彼のホスピタリティは素晴らしかったありがとうリュウさん。

 

 


そしてサラマンカからポルトガルを周ってスペインのセビリヤは1泊だけ。


すごく整備された綺麗な街で見どころもたくさん。1泊は惜しいと思わせる場所。

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闘牛って年中やってるわけじゃないんだね。隙あらば見たかったけどでもその代わり世界中の屋台が軒を連ねるお祭りをやってて、そこのステージでフラメンコ観れたからOKとしよう。豪快に炙られる肉の塊を見てギリギリまで心揺さぶられたけどヨーロッパで結構金使った感あったので我慢…しつつスーパー寄って憂さ晴らしラムチョップおりゃあ‼︎

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ヨーロッパおしまい!
タリファという南スペインの港町を目指し、次なる大陸へ。
ヨーロッパでサッカーできなかったな。

22ヶ国目 ポルトガル~地球散歩~

夜11時ごろ、この日の目的地、ポルトガル第2の街ポルトの中心地からほど近い宿にパトカーの後部座席に乗って到着した。

 

 

 

 

 

 

 

遡る事6時間前、スペインの街サラマンカにてヒッチハイクをほぼ完全に諦めかけていたその時、2人のポルトガル人が乗った車が停まった。サラマンカ在住のリュウさんオススメのポイントで1時間、自分の思う最適ポイント、ハイウェイ手前のガソリンスタンド付近まで1時間歩いてそこで2時間。強い日差し、予想に反して多くない交通量に根拠のない自信が薄れていく矢先だった。

 

 

 

なんでヒッチハイクしていたかというと、40€(≒5,300円)というサラマンカポルト間のバスの値段が無性に気に食わず、こんなん払っとる場合か!とまぁ要するにただのアホである。

 

 

27歳のフイミラーと28歳のブルナルド。なんと2時間前に一度ヒッチハイクしてる様子を見かけ、たまたま同じ道路を通ったらまだやってたので停めたとの事だった。

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彼らはオリーブをオイルなどに加工してそれを売る仕事をしている。彼らが説明してくれた通り、国境付近からオリーブの樹がそこらじゅうに成っていた。しかし雨が全然降らず熱波が猛威を振るい、空気が乾燥し、彼らの仕事はもちろん暮らしにも良からぬ影響が出ているとのこと。現にドライブ中に山火事を2ヶ所も目撃した。今年6月には多数の死者を出す山火事が起きた程に、事態は深刻だ。

 

 

そんな彼らの住まいはポルトからおよそ150キロ離れたミランデラという小さい街。そこまで連れてってもらって、そこから10€(ガッツポーズ)でポルト行きのバスが出てるのでそれに乗る事に。

 

 

 

バスまでの1時間弱を一緒に待ってくれるという2人の優しさに甘え、カフェに入ると彼らの友達がいた。少し談笑したのち、なんとその友達のうちの1人の年配のおっちゃんジョンが、これから車でポルトに帰るから乗せてってくれるという。ジョンはかなり独特の空気感と癖のある英語のアクセントの持ち主で、150キロの2人きりのドライブに少し抵抗を感じたが、絶対悪い人ではなさそうだし何より10€浮く!ので即決。ジョンはサンドイッチと飲み物、洋菓子をごちそうしてくれた後、ポルトまでぶっ飛ばした。

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そう、めちゃめちゃぶっ飛ばした。

 

予測不能な急アクセル急ブレーキ

幹線道路で爆走してたかと思えば、ガールフレンド(!?)やら家族やらと電話するために急に減速しながらポルトガル語で通話。

 

久々に死をイメージした。

 

あと30キロほど来たところで、路肩のスペースに急停車。こっちは早くポルトに着いてほしかったが、さすが乗せてもらっておこがましいので小休憩に付き合った。

 

車と少し離れたところでボケーっとしてたら突然1台のパトカーがすぐジョンの車の隣りに停車。

 

 

 

あー職質かなんかかなー

 

 


警官と会話してるジョンのボルテージが少し上がっている

 

 


あースピード違反かなー
そりゃしょーがないよアンタあんだけ出してりゃ。俺は一銭も負担せんぞー

 

 

「おまえもちょっとこっち来い」と手招きされ、入国審査のような質問と荷物チェック、パスポートをホールドされ、ここにいる経緯を説明させられる。

 


「この人(ジョン)とはどういう関係?」
→数時間前に初めて会いました

「なんで知り合ったの?」
サラマンカヒッチハイクしてそれから…

「なにかおかしな事とかなかったか?」
→なにも!彼はいいヤツさ

 

 


そして長いことジョンと警官が口論している。スピード違反にジョンが反論してるのか?明らかに彼はヒートアップしている。ポルトガル語で訳がわからなかったから、何が問題なんだ、と割って入ってもちょっと待ってろとしか答えてくれない。

 

 

 

 

「君はここからタクシーで宿に行きたいか、それともこの男に引き続き送ってもらいたいか?」

 

もちろんジョンさ、早く向かわせてくれ疲れてるんだ!と答えたもののどうやらスピード違反ではなさそうである。ジョンを危険視しているのか…?

 

 


だいぶ経ってから結局、「テペイ、君はこれからパトカーに乗ってオフィスで簡単な書類を書き、問題がなければ5分で終わるからその後宿に送ってもらう。それでもいいかい?」とジョンの口から告げられ、「OK(少しワクワク)」と即答した。もはや長い話が終わるならなんでもよかった。

 

 

 

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ポルトまで30キロを残し、ジョンに別れを告げる。そしてパトカーの中で、衝撃の事実を告げられた。

 

 

 

 

「今だから本当のことを言うと、パトカーを呼んだのは実はあの男(ジョン)なんだ」

 

 

 

 


「ジョンは見知らぬ外人を乗せて走っている状況に恐れを抱いたんだ」

「………⁉︎ でも最初に誘ってくれたのはジョンだよ⁉︎」

 

 

走っているうちに気持ちが変わっていった、ということなのか。しかしそれならなんであんなに長い時間口論し続けていたんだろうか。

 

 

「ところが我々と話しているうちに、また君に興味をもったらしい。最後まで送らせてくれと頼まれたが、君のより安全な方法を我々は選択した」

「実際彼は危ない男ではないし、君も書類を提出する必要はない。これは本当に珍しいクレイジーな出来事だよ」

 

 

まったく色んな事が起きるもんだ。

人生で初めて乗ったパトカー。ポルトガルのパトカーはTOYOTAだった。TOYOTAすごい。色々話して和気あいあいとなった警官を翌日飲みに誘ったが残念ながら仕事だった。

宿のおばちゃんが心配そうな顔で温かく迎えてくれた。

 

 

 

 

 

翌日、フイミラーとブルナルドにおすすめされたフランセジーニャとやらを街中で見つけたので訳もわからず頼んでみた。

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ベーコン、ハム、豚ロース?、チーズを厚切りトーストで挟み、目玉焼きを乗っけて最後にビーフシチューみたいなスープをぶっかけるという、社会人2年目1人暮らしの買い物行くのが面倒な若者が家にある食材を全て駆使し最後に前日親が訪問して作ってくれたビーフシチューの残りをぶっかけたかのような豪快かつ大胆なポルトソウルフードである。

 

味は見た目通り。普通にうまい。ややしつこい。そしてボリューミー。
ロナウドもこれを食ってでっかくなったのかな

 

 

 

 

 

 

ポルトは坂道や階段が多く、思わぬ景色に遭遇するのが楽しい街だった。

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首都リスボンでも起伏のある街並みは変わらず。バリアフリーどうのこうのよりも最初から坂や階段が多いところで住み続けてたら足腰も衰え知らず!な老人ばかりになるのだろうかと考えてみたり。いや全員が全員そうはならんだろうなぁ階段が苦しくなったら別の場所に移動せざるを得ないのだろうかはたして。 

 

有名なお店のリスボンならではのエッグタルトはパリふわとろ。

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あっれここスイスだっけかと錯覚しそうになるほどスイス代表ユニフォームを着た人をたくさん見かけた。ユニフォーム着て、旗を掲げ、チャントを吠えながら酒を飲み。最高に楽しそう……

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もしかして…と聞いてみる


そうなんとW杯欧州最終予選1位スイスと2位ポルトガルの直接対決がこの日この場所であるという‼︎‼︎

 

 

 

これを見ず何を見る
これは間違いなく天の導きだ

 

 

街の人の言う通り、チケットを買うためすぐさまスタジアムへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「全席ソルドアウトです」

 

 

 

 


それから先のことは覚えていない。
何もやる気が起きず覚えるに値しない時間を過ごした、という事だけは実感がある。

 

 

 

 

 

 


スペインに戻るバスのチケットを45€で何の抵抗もなく買った。

20ヶ国目 イングランド~地球散歩~

どうしてこうも曇り空が似合うんでしょうかロンドン。

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エディンバラに明るい色を足した感じ。例えるなら蛍光灯色の白いシンプルなほうじゃなくて赤や緑の華やかなほうの花火。

 

 


真っ赤な公衆電話、真っ黒なタクシー、真っ赤な市内バス。昔テレビやらなんやらで見たかっこいいロンドンが今もそこにありました。

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ロンドン特有の真っ赤な2階建てバスがなかなか良くて、1番安いし2階席からの景色はおもしろい発見がいろいろできる。あいつあんな走ってどこ行くんやろー。とか。目星をつけたところまでの道中も楽しめて地下鉄より刺激的。

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一番かっこいいのが時計ね。なんかいいよねずるいよね。

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どこもかしこも人がいっぱい
張り巡らされた交通機関オイスターカードというSuicaみたいなカードで手間いらず
ここにきてはじめてスーツ着てる人を多く見かけた
日本人もおなじみのショップが多く
おしゃれな着こなしをする大勢の人(自分の格好みると泣けてくる)
信号の数も多く、自動車は右ハンドル左車線。

 

 

 

 

すごく東京に近しいものを感じた。

 

 


昼も夜もバーやパブの店の前には、ビール片手にガヤガヤ騒ぐ人でごった返してるのも
大学構内では何やらイベントが催されていて学生がごった返してるのも

 

なんか親近感というか懐かしい感じというか

 

 


街のあちこちでわいわいマーケットが開催されてて

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どこぞのお嬢ちゃんはハリーポッターのあのシーンにウキウキ

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 グリフィンドールでもなくスリザリンでもなく私ハッフルパフ推しなの!!ってゆう人はなかなかのモンだよね

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話しかけた街ゆく人は黒人もどこぞの人もみんな親切だし、残りのポンドで最後に食べたフィッシュ&チップスは豪快で食べ応えも味も満点だった。

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なんでかわかんないけどあんまり良いイメージがなかったイギリス。
もうちょっといてもよかったかな。

 

 


2都市あわせてイギリスととるか、それぞれカウントするか少し迷ったけどそこはW杯基準にしました。そういえば全然サッカーしてないな。そろそろボール蹴らないと感が鈍っちま……数年前から手遅れか

19ヶ国目 スコットランド~地球散歩~

せっかくだから寄っとこかー


近くて飛行機安かったから、という理由で訪れたスコットランド

 

 

なんせアイスランドインパクトがでかい。
残りのヨーロッパはもう消化試合みたく思えてくる。

 

 

早く物価が安くて暖かい地域に行きたいなぁ

 

 

 

 

そんな首都エディンバラ。結局、なんかいい街。割と好き。街全体が渋い。
地形がそうさせるのか、地図上は交差してるだけの十字路も実際に歩くと一方が橋になってたり、複雑に立体に絡み合う道が不便でもあり散歩を楽しくさせた。

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著者本人によってハリーポッター1作目が書かれたというカフェ。

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冷たい空気と曇り空でも絵になるような、例えるなら赤や緑の華やかなやつじゃなくて蛍光灯色の白いシンプルなほうの花火。 伝統スカートを履いて伝統楽器を吹くおじさんも味がある。

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ただ、建設工事も目立った。すでに、渋くてかっこいい教会の隣に今風のデパートが並んでたりして、違和感だなぁ。住民としてはより便利になるんだろうけど、うまいことその辺を融合させてってほしいもんだ。と1日しか居ない旅行者がモノを言う。


そんな歩けば歩くほど味わい深くなりそうな街なのに、結構寝た。
他の旅人ともめんどくさかったからほとんど接触せず。

どんなにクソみたいなスプリングのマットレスでも、14日間のハンドルとギアとサイドブレーキが邪魔で窮屈でクラクションに常に気を遣う車内泊に比べたら最高だった。それに布団がふかふかで、やっぱ疲れをとるには良質な睡眠が一番だね。あと美味い飯をたらふく食えたらなぁ。物価め。

洗濯も全部できて、オールリフレッシュ。


次いつ来れるかわからないほど日本から遠い国スコットランド
おやすみ、おはよう、さようなら。

スコッチウイスキー
飲まないよウイスキーはもうお腹いっぱいだよ。

18ヶ国目 アイスランド~地球散歩~

「ハーイ!突然だけど明日から車で島一周する予定あるかい?」

 

 


予約したのは空港から降り立って向かった最初の宿のみ。とにかく島一周をしたかった俺はその宿で一緒に周る相棒を探すべく、この唐突な質問をいろんな人にぶつけまくった。

レセプション前の掲示板やネットの掲示板、ありとあらゆるサービスを駆使しまくった。「一周しないけど最初の目的地まで一緒に行こうよ」みたいな人はちらほら現れてくれたが、ピッタリな人は見つからなかった。同じような輩がドミトリーにいるだろという安易な発想はあえなく撃沈した。

 


こーなっちゃあしかたない。

 

翌朝早めにチェックアウトし近くのバス停まで歩く。向かうは街を出て郊外へ伸びる国道。

 

 

 

無期限ヒッチハイクアイスランド一周旅、スタート。

 

 


バスを待つ間に試しにヒッチハイクをやってみる。開始10分、早々と一台の車が停まる。

 

レンタカーで島を一周するという彼女らに拾われ、彼女らのプランの最初の観光地まで連れてってもらうことに。

その日の観光地をまわったその後、尋ねられる然るべき質問。

 


「今夜はどこに泊まるつもりなの?」

 

 

 

 

「決めてないよ、どうしようかなハハハン
…………君たちの旅に飛び入り参加してもいいかい?」

 

 

 


無期限ヒッチハイクアイスランド一周旅

 

改め

 

ドイツファンキーガール2人と行くアイスランド一周14日間の旅

 

が始まった。

 

 

 

イランとドイツのハーフのアイリーンと、親がもともとアフリカ出身のレイチェル。2人はとにかくとにかく仲が良く、そして笑いの沸点が低く常に笑っている。

 

自分とは真逆に、2人はほぼ全てと言える島の見どころを調べ尽くし、全日程を事細かにエクセル表にまとめ、すべての諸経費のレシートをノートに保管し手書きで金額を記録していくという徹底ぶり。

 

そんな満を辞して練り上げられた2人の予定表にも、


『初日、道端でアジア人ヒッチハイカーを捕まえる』


とは書かれてはいなかった。

 


そんな計画性とは裏腹に、潔癖性の人からしたら発狂しそうなほど車内はぐっちゃぐちゃにモノが散乱しているのだから人の性格ってのはおもしろい。

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そして14日間すべて車泊。
いくらなんでも14日間はさすがにクレイジーだろーー
しかし極限まで費用を抑えたいので全面合意。

 


基本的に朝はパン。ジャムやチーズをのせる。簡易ガスコンロでお湯を沸かしシトラスティーやコーヒーを飲みながら。間食にビスケット、ポテトチップス、バナナたまにリンゴ。毎回毎回散らかり放題の車内で皿はどこだパンはどこだと探すのには2日で慣れた。昼はシリアル、夜は基本パスタ。トマトソース一択。たまにサラダ。スーパーで食材調達外食は一切なし。

 

 

アイスランドは言うほどアイスアイスしていなくて、晴れた日は日中15℃以上になることもあった。が、しかし夜はかなり冷え込むので車泊はご想像のとおり。2人はバックスペースを使い寝袋で眠り、俺は運転席と助手席に横たわる。そんな中ガソリン代を節約するためエンジンを切ってエアコンなしで寝る2人の決定には従うほかなく。初夜はつま先から全身が冷え、さすがにこれはヤバイと身の危険を感じた。

それからは現地のスーパーでウールの靴下3足セットを購入。


下は
厚手の靴下×4
ヒートテックタイツ×4
ジーンズ
レインジャケット(下)

 

上は
Tシャツ
長袖シャツ×2
極薄パーカー
ウルトラライトダウン
レインジャケット(上)

 

これに
ネックウォーマー
ニット帽
手袋×2 (1つはモンゴルでメキシコ人にもらった、今まで全く使わなかったもの。ライダー用グローブなので風を通さず、まさかここにきて役に立つとは)

 

頭の先から足の先まで自分のありとあらゆるアイテムをフルに駆使して寒さを凌ぐ。
足先なんてパンパン過ぎてスニーカーは毎晩紐を解いてゆるゆるにしてようやく履けるほど。そんなやりくりも4日ぐらいで慣れた。

 

 

 

クレイジーガールズ、極力費用を抑えたいとは言いつつもそこはやはり女子だからか、3日に1度は各街の1回800円前後の温水プールに入りリフレッシュ。アイスランドでまさかプールに入るなんて思いもしなかった。でもプールといっても入水前にかなり気を遣って全身を洗うことを義務付けられ、42℃前後のホットバスもあるしスチームバスもあるから、プール付きのスーパー銭湯という表現がしっくりくるか。なんにせよハンガリーのぬるかった有名温泉よりよっぽど気持ちよかった。

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そんな日常をやりくりをしながらじっくり周った14日間。

 

 

 

 

轟々と流れ落ちる滝
10分おきに突如地面から噴き出る温泉
山と山がぶつかってできた地球の割れ目
ひたすら地下から吐き出される煙
北部より南部のほうが寒くなる島
火山口に溜まった池にいた魚はどこからきたのだろう

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圧倒的大自然を前に「地球」を何度感じただろう。

 

 

 

 

 

 


そして、いったい何種類の色がこの島にあっただろう。

 

 

 

 

 

澄みきった空の青
広大な緑の大地に生息する無数の羊の白
ちょうど草木が色を変える時期で、14日間のあいだにみるみるうちに緑から黄へ、そして赤に移り変わる景色を眺めるのは格別だった 

ごつごつした黒と灰の火山岩に鬱蒼と生い茂る苔の深緑
山道に咲く紫色の花
至る所に実る小さいまん丸のブルーベリー

火山のせいか真っ黒なサンドビーチ
滝の水しぶきが創る虹
深度によって色を変える川の藍色
湖に浮く氷河は透明であり水色でもあった
洞窟に射す光

教会内の銀のパイプオルガンの音色は美しく
夜空を照らす朱色の灯台

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5日目ぐらいだっただろうか、その日はとある温泉スポットの駐車場で寝泊まることにした。雨が降ってこないうちにパスタを食べて早めに防寒着を纏い眠りにつく。

 

 

ドンドンドンドン!
突如何者かが懐中電灯でこちらを照らしながら運転席のドアを叩いている。
戸惑いながらドアを開けたその瞬間の視野に映った光景を決して忘れないだろう。

 

若い男の背後の空一面になびくオーロラ。


思わず3人で抱き合った。

 

それは黄でもあり黄緑でもあり時として銀にも見えた。
ゆらゆらと帯状になびいたと思ったら形を変え、消えてしまったと思ったら向こうの空から新しい光の群れがやってくるその姿は、まるで龍のような、なにか生きものに思えた。

 


実はオーロラは毎晩狙っていて、その日の夜は一面の曇り空だったため完全に諦めていた。あの温泉スタッフがここは寝泊まり禁止だから出て行けと起こしに来なかったら見れなかった。ウルトラ感謝。結果的に最後の夜もう一回オーロラ見れたけど、遠くの空だったので最初ほどの感動はなかった。彼は本当に最高の仕事をしてくれた。自分のカメラじゃ何も写せず、アイリーンのNikon一眼でしか残せなかったけど、あの空を見た感動は生涯忘れないと思う。

 

 

 

 

 

 

彼女たちのプランは予定よりも早く消化され、残りの2,3日はかなり持て余した。行くところがもうあまりないうえに後半は天気が悪く、さらに車泊の疲労もピークに達していたことだろう。そのうえ見知らぬ同士なんだから尚更だ。「じゃあ俺はこの辺で!」と言うのも気が引けるし申し訳ない気持ちに少しなった。
最後まで楽しませてくれた2人に、あの日自分の前で車を停めてくれた2人に本当に感謝。素晴らしい出会いだった。本当に楽しかったありがとう。

 

 

 

 

 


ただ、彼女たちが俺の前で車を停めたのは偶然ではなく必然だったと確信している。

2人が車を選んだ時点で、この出会いは始まってたんだ。

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